蒼い少女紅い林檎

□動物園
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「皆、、その立ち位置探しに懸命で、競争したり、勝ったり負けたりする。、、、でも、多分行き着く所は皆同じなんです」
「?ビッグになるヤツと消えていくヤツいるだろ!俺は絶対、ビッグになって、1番の男になりてーんだ!」
くすくす、と蒼樹嬢が笑う。
「1番、が福田さんの望む立ち位置なんですね」
「ああ!なんか冷えこんできたな!帰ろうぜ」
「そうですね、、、」
蒼樹嬢は微笑む。
「はい。チョコレート」
「サンキュ、、何度目?」
「、、、喜好さんは一度もチョコ貰えなかったんですよね」くすくす蒼樹嬢が笑う。
可愛いブーツが歩き始める。
「、、、なんでも続けたものが勝ち、て私最近思うんです」
福田は少し考えこむ。
「勝ち、、」
蒼樹嬢がいつもより少しだけ、遠く見える。
坂の上に立って、背の高い福田と同じ目線で振り返る。
「、、あんた、いつのまにか、、」言おうと思った言葉を福田は飲み込む。
くすくす、と蒼樹嬢は笑う。
「女の子のほうが、先に大人になるんですよ、普通」
くすくす、と笑い声。
可愛いボンボンのブーツは走り出した。





優梨子は大人になっちゃった、、?いえ、永遠の22才。福田先生は23でしょ。
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