福田くんの受難

□To Love 蒼い衝撃
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ライトアップが終わった。
−帰りましょう
という嬢の言葉に俺は我にかえった。
バイク置いた欅の木の下、先に行く嬢は蝶々みたいにひらひらと軽い足取りだ。
−好き、よくわからないんです、、恋してます。
なんだか訳がわからんが、俺は嬢に何も答えていない事に気がついた。
嬢の腕をつかんで捕まえる。
少しびっくりした顔。
俺は嬢を引き寄せた。
俺はなにがしたいんだ。
思わず嬢の柔らかい髪と頬に触れる。頭に血が上る。
甘い香りが鼻先をくすぐって媚薬のようだ。
唇に指先で触れると驚くほど柔らかい。
もう、止められない。
唇を重ねた。
赤ちゃんみたいな柔らかい無垢な唇、、。
アレ?
唇を離して嬢を見ると、目をかたく瞑って
真っ赤になっている。
も一度トライ。
ダメだ。
嬢はチューも知らないのか、てコレがチューか。
嬢がふるふるふるえて泣いている。
こいつは、、、、、、!!!
俺は嬢を、せめてがっつりと抱きしめたんだ。
柔らかいけど折れそうな体だ。
細い首だ。
俺の手の中に入るようなちっちゃい顔に可憐な目鼻立ち。
、、、そのくせバストが推定Fカップ。
反則だ。
ため息がでる。
仕方ないから嬢の涙の跡と泣きぼくろにそっと唇をつけた。
吸い付くような肌ってきっとこんなんだ、
な、舐めたい!という衝動が、、、
が止めておこう。
嬢がびっくりしそうだからな。
イライラする。
でも可愛くってならない。鉄壁の処女だ。
イカンものに手をだしてしまった、、、
俺は舌打ちしてしまった。

あれは初めてのキスの後だった。
私の心臓は破裂しそうだったの。
福田さんの温かい胸に顔を埋めていたら、舌打ちをしたあの人が私を離した。
「送ってくから乗れ」
そうして背中を見せた。
「何故、なんであなたは怒っているの?」
びっくりして私が聞いても答えない。
涙が出てきてしまう。
初めてキスしたのに。
初めて抱きしめてくれたのに。
何が、私が嫌なの?
私は訳がわからなくなって
「自分で帰ります」
と彼から離れたの。
「おい!」
乱暴に肩を掴まれて私を無理矢理振り向かせると、怒った顔の彼がいて、また私の唇をおおったの。
なんてこと!
福田さんが私の胸を触るものだから私は抗議の声をだした。
ええっ!なにをしているの!理解不能です!私食べられそうです!
失神しそうだったけど私には必殺平手打ちがあるもの。
パアアアアン!!
ああどうしよう。
好きな人を殴って逃げた。
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