TOS
□あの陽が再び昇るまで
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「おーい、ハルー!」
ロイドがハルに手を振りながら駆け寄る。
それに気付いたハルは、またか…と小さく呟き、二コリと微笑んだ。
「なぁ、ハル、ちょっと勉強見て欲しいんだけど!」
ハルは頭がいい。
リフィル並みに。
それなりに冷静さも用いているのだが、普段は明るくて、結構泣き虫。
でも、腕は確かだった。
そんなハルに、ロイドはやりもしない勉強をいきなり教えて欲しいと頼みに来たのだ。
「……嫌。」
ぷい、とそっぽを向くハル。
なんとか機嫌をとろうとハルを色々と誘惑する。
おいしいお茶出すからさーだとか、
クッキーもあるんだぜ!だとか、
あ、そうだ。今度一緒に何処かに…だとか。
バッカじゃないの。
私はそんな誘惑にのらない。
そこで、いいことを思いついいた。
「……じゃあ、私のいうことなんでも聞いてくれるなら、手伝ってあげてもいいよ。」
「なんだ、そんな事でいいのか?じゃ、決まりだな!後で俺の家来てくれよ!」
ロイドは微かに微笑みながら、自分の家に帰って行った。
…ま、ここまでは作戦通り。
…フフフ…さて、次がどうなるのかお楽しみだなぁ〜…
ハルは不気味に笑うと自分の家に戻り、ロイドの家に向かう準備をした。
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