01/18の日記

14:18
血がなくても継げるもの
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高校生パラレル会話文でっす。











「そういえば、浦原さんて何で喜助って名前なんだ?パッと見、なんかもっとこう…カタカナっぽい名前してそうなのに」
「まあ、日本の血は1滴も入ってないっスからね」
「名付け親って誰?」
「うーん…両親?」
「なんで疑問形?」
「そもそも、浦原の父の名前が大助って言うんスよ」
「へー」
「で、産湯につかってさっぱりしたアタシを見て、母がはじめに『小助か金助か黄助にしよう』って言い出して、『それは可哀相だ』って浦原の父が反対して、結局、曾おじいちゃんだか曾々おじいちゃんだかの名前をもらって喜助にする、ってことになったらしいっス」
「金助って…」
「金髪だったからでしょうね」
「小助っつーのも…犬猫に名前つけるんじゃないんだからさ…」
「まあねえ」
「しっかし、あのお袋さんが自分の意見曲げたってことは、ちょっと自分でも『これはないな…』って思ったんだな」

「ああ、いや、そこは浦原の父が言葉巧みに誘導して意思を変えさせたらしいっス。説得とか交渉とか大得意ですから、あの人。…なんたって、アタシを身篭ってた母を妻にするってことを、親族一同にも町内にも職場にも大歓迎されるように仕向けた人っスよ」
「…やっぱ血ィ繋がってんじゃねえのか、あんた」



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