スマッシュブラザース

□イを為す牛である勿れ
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「うわっ、買い出しに行ったばかりなのにアレもないコレもない…まじかー……。」
ロイがぶつぶつ言いながらキッチンから出てきた。みんなの部屋に居合わせたメンバーは、何事かとロイを見る。それには全く気が付かず、ロイは言葉を続けた。
「また買い出しか、めんどくせぇ。でも、夕飯の準備……あ゛ー、なんでこんな日に限ってマルスは国から呼ばれるんだよー!!」
それを聞いた人は、事情を理解した。そして、そそくさと部屋を出ていった。だが、自ら巻き込まれに行くお人好しが一人いた。
「ロイ、どうしたの?買い忘れ?」
リンクである。そこでようやく、ロイは他人の存在を思い出した。リンクに顔を向ける。
「あー、そうなんだよ…。今日の夕飯カレーにしようと思ったのに…ルー買い忘れた…。」
ロイはうなだれた。
「そっか…。いくつ買ってきたらいいの?」
パッとロイは顔を上げ、リンクを見た。
「え!?行ってくれるのか!?」
ロイの顔が輝いている。リンクはクスリと笑みをこぼした。
「だってロイ、今、夕食の準備しないといけないって言ったでしょ?今日、当番一人みたいだし…。オレ、行くよ?」
「サンキュー、リンク!!…あのさ、ついでといっちゃ悪いんだけど……、」
ロイはいくつかリンクに買ってきてほしい物を頼んだ。リンクは苦笑こそしたものの、二つ返事で引き受けると出かけて行った。
「助かった…。さて、調理、始めるか。」
ロイは、キッチンに戻っていった。

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