スマッシュブラザース

□第一回トーナメント戦!
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プルルルル…プルルルル…。ターマスが去ってから初めて電話が鳴った。丁度みんなの部屋にいたマリオとフォックスは突然のことに一瞬フリーズした。
「なぁ、フォックス……これってどういう時に鳴るんだったっけ?」
「…忘れた。取り敢えずマリオ、出ろよ。」
「え、えぇ!?お、お前こそ」
「あれ?電話が鳴ってる。」
マリオとフォックスが幼稚な口論をしかけた時、ルイージがやってきた。そして、自然と電話をとる。
「もしもし?」
「その声はルイージさんですね?」
やはりというかなんというか、相手はターマスだった。
「うん、そうだよ。」
ルイージは普通に答えている。マリオはルイージの後ろに回り込み、受話器に耳を近付けた。
「皆さんに伝言をお願いしてもよろしいでしょうか?」
「構わないよ。」
「そろそろ乱闘にも慣れてきたでしょうから、明日、トーナメントを行います」
「はぁぁぁああ?」
「ちょ、ちょっと!兄さん!突然叫ばないでよ!」
「これが叫ばずに居られるか!いきなりすぎる」
その時、フォックスが後ろからマリオの口を塞いだ。ルイージに電話を続けるように、目で合図する。
「あ、えーと、ごめんね、ターマス。続けてよ。」
“…一体何があったというんだ……。”
ターマスは内心ため息を吐いた。が、おくびにも出さずに言葉をついだ。
「明日の朝10時にそちらに伺いますので、それまでに心の準備をしておいてください、とお伝えください。こちらの用件は以上です。それでは。」
「あ、ちょっと待」
言うだけ言うと、ターマスはルイージの制止も聞かずに電話を切った。
「…何の電話だったんだ?」
フォックスが聞いた。
「ふぁなしぇよ(放せよ)。」
マリオが情けない声を出した。目が怖くなっている。
「あぁ、悪い。で?」
フォックスはマリオを放した。それを確認して、ルイージは答える。
「明日、トーナメントをやるんだって。」
「………は?」
フォックスはマリオの心情を理解した。


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