♂⇔♀!?

□ご対面
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「お前達に重要な報告がある。」

王は王の間に、帽子屋・ダム・白うさぎ・チェシャ猫・やまねを呼びつけた。

「・・・重要な報告?」
「真琴とアリスが元の身体に戻った。」
「王様!それ本当!?」

王の報告にチェシャ猫が嬉しそうに尻尾を振る。

「ああ。ただ・・・。」
「ただ?」
「アリス。真琴を連れてこい。」
「連れてきてるわよ?」

いつの間にか王の傍にアリスが立っていた。
そう、アリス本来の姿で。

「出て来るの嫌がってるのよ。」
「後が面倒だ。無理やりにでも引きずり出せ。」
「了解。ほら真琴!」

アリスが王が座っている椅子の後ろへ回る。

「嫌だ!ディー!助けてくれ!」
「・・・申し訳ございません。私も王とアリスの意見に賛成です。面倒事は早めに片づけましょう?」
「でも!」
「あー!もう!さっさと出てきなさい!」
「うわぁ!」

ドサッと、短い悲鳴とともに一人の少女が椅子の後ろから出てくる。
アリスと色違いでお揃いの服を着た少女。
見覚えのある髪色と瞳の色をしている。

「真琴・・・?」
「う・・・ああそうだよ!悪いか!?」
「真琴ちゃんはやっぱり女の子だったの?」
「断じて違う!元に戻った時に女になったんだよ!」

チェシャ猫の言葉を力強く否定する真琴。

「もう嫌だ・・・。なんで俺ばっかり・・・。」
「諦めろ。それがお前の運命だ。」
「王様の馬鹿〜。」

そう言いながら真琴が王に抱きついて泣きつく。
それを見た帽子屋とやまねの背後が軽く殺気立つ。

「王様ズルイ!」
「真琴!離れなさい!王も男なんだから!」

あわててアリスが真琴を王から引き離す。

「う〜・・・。」
「まぁ、という事だ。報告はそれだけだ。仕事に戻っていいぞ。」
 

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