グレーテルの足跡

40万HIT記念SS
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そう満面な笑みを俺に向ける幼なじみを見て目を細める。




う……………眩しい。




俺が目を細めていると肩をたたきながら佐上先輩がこっちに来た。




「あ〜、疲れた…………沢木副会長〜お茶にせーへん?休憩せなやってられへんわ。」



「そうですね、一哉君のおかげで結構進んだし、休憩しますか。」


「あ、沢木副会長、俺お茶入れてきます。」




零次先輩は給湯室に消えていき、皆、周りの書類を片付けている。




「よし。おい、お菓子出すから手伝えよ。」




「あ、はい。」




俺にそう言った強司先輩は冷蔵庫に向かって歩きだし、俺も急いでその後をついて行く。





冷蔵庫は給湯室の近くにあり、そんなに大きくはないが、高そうだということはわかった。





「確かまた沢木副会長がタルトを持ってきたはず…………とあった、ん?」





冷蔵庫の中を見ていた強司先輩がケーキの箱を取り出すと、その奥にあった小さな袋も取り出す。




俺はそれが何なのか強司先輩に尋ねる。



「何ですかそれ?」



「あ〜、賞味期限の切れた生チョコだな。忙しくて全然見てなかった………悪いけどこれそこのゴミ箱に捨てといて。」




強司先輩はそう言うと、小さい袋を俺の手に乗せ、ケーキの箱を持って行った。





「………………生チョコ」





俺は自分の手の中にある袋を見つめる。






袋を開けてみると、見た目は全然変わりなく、まだまだいけそうだ。




賞味期限を見ると、まだそんなに経ってない。






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