グレーテルの足跡

40万HIT記念SS
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誰も食べた形跡はなく、買ってすぐ冷蔵庫に入れたものだとわかる。




見るからに高そうな生チョコだとわかるが、強司先輩はこれを捨てろっていうのか?





だってどこも悪いところは見当たらないし、賞味期限は……………





なんとかなると思う。うん。




そんなことを思いながら俺は手の中にある生チョコから目を離さない。




強司先輩達はお金持ちだから、賞味期限が少しすぎるだけで食べられないと思ってるんだ。






庶民の俺にはチョコレートの賞味期限が少し過ぎたくらいで、それを捨てるとか考えられない。






というより、チョコレートの賞味期限を切らすこと事態信じられない。







匂いを嗅いでも異常はない。





ジ―………………





俺はそれを一つ手に持ち、口に入れた。






口の中に入れるとすぐに溶ける感覚を味わいながら、俺はふわっと目を閉じる。






なんだ、やっぱり大丈夫だ。こんな美味しいものを捨てるとか罰が当ってしまう。





そう幸せに浸っていると、佐上先輩が近づいてきた。





「一哉〜…ってなんや、かわええ顔して……………襲ってほしいん?」






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