雑誌
□恋の始まり…?※
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オイナ族の英雄達が、まだ幼いころのこと……
「ねぇ、遊ぼうよ!」
カイポクは今日も元気に走り回っていた。
「えぇっ?!
俺、やだよ!」
今日の餌食はオキクルミに決定。
「や・る・の♪」
ニッコリと笑いながら
『お前に拒否権は無ぇんだよ』
と暗にカイポクは示す。
「ご、…ごめんなさい……」
オキクルミは泣き出しそうになりながら小さい声で謝った。
しかし、例え大人であろうとあの邪気に当てられたら即座に土下座していただろう。
そのくらい、邪気は凄まじかった。
カイポクは自分の邪気に気付いていないのか首を傾げる。
オキクルミは自分の将来の力関係が分かった気がした。
……絶対尻に敷かれる
「なんで謝るのかよくわかんないけど……とにかく遊ぼう!
あたしがお母さんで、オキクルミがお父さんね」
どうやら夫婦になりきれということらしい。
早い話が『おままごと』だ。
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