暗殺教室

□暗殺の時間
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クラス皆がその顔色に気付いて戸惑っていると、先生はマッハ20で何処かに行ってしまった。


何処に行ったんだろうと思っていると、またすぐに戻って来ていきなり、教壇にクラス分の家の表札を教壇に置いた。



「政府との契約ですから先生は決して君達には危害は加えないが、次また今の方法で暗殺に来たら君達以外には何をするかわかりませんよ」



真っ黒な顔に、先生が爆ったと言われる例の三日月ような形をした口でニヤッと笑った。


そこまで馬鹿じゃない3ーEの皆は、それが何を示すのかすぐに悟った。



"地球の裏でも逃げられない。
逃げたければ先生を殺すしかない"と。



それを聞いた寺田君が泣きながら迷惑だと先生に訴え始めた。


先程の威勢はどうしたんだと思ったが、グッと胸にしまって先生の返答を待ってみる。


するとそれに対して先生は顔で○を作り、逆に褒め始めた。


特に渚君は自然な動きということで百点らしい。



「人に笑顔で胸を張れる暗殺をしましょう。君達全員、それが出来る力を秘めた有能な暗殺者だ」



それを聞いた私は不覚にも、意外と私達生徒をよく見ていて結構良い先生だったりして…と思えてきた。


……いやいや!やっぱりそんなことはないない。


一人思いっきり首を振って否定する。


渚君にどうしたの?と聞かれたが、何でもないよとしか答えられなかった。


大体もし良い先生なら月を爆るはずないし、私達をこういうことに巻き込まないだろう。


ふと先生を見ると私の気持ちを悟ったのか、ニヤニヤしながら私に向かってこう問いただしてきた。



「さて問題です、日南さん。

先生は皆さんと3月までエンジョイしてから地球を爆破する予定ですが…それが嫌なら君はどうしますか?」



そんなの、答えなんて一つしかない。



『その前に先生を殺します』



正解と言わんばかりに先生の顔が、黄色と緑のボーダーへと変わっていった。



「ならば今殺ってみなさい」


『え、今?』


「殺せた者から今日は帰って良い!」


『いや、如何せん今日中は無理だと思うのですが…』



そんなやりとりをしていると、カエデがポツリと呟いた。



「…殺せない、先生…
あ、先生の名前!」



その言葉の続きにクラス中が注目する。



「”殺せんせー”は?」







ーーー…私達は殺し屋。


標的は先生。


殺せんせーと私達の暗殺教室


始業のベルは今日も鳴る。



END.
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