暗殺教室

□サービスの時間
1ページ/3ページ



【第3話:サービスの時間】






「いたいた」


「今日のおやつは北極のかき氷だとさ」


「コンビニ感覚で北極行くなよ、あのタコ」


『でもこの時期のかき氷っていかがなものなの?』


「日南ちゃん、そこはツッコまなくていいと思うよ」



私達の担任の先生である殺せんせーは、相変わらず今日もおやつに夢中のようだ。


殺せんせーを暗殺するとしたらおやつの時が一番だと思い、こうして何人かのクラスメイトが集まって一斉に飛びかかるのだが……



「笑顔が少々わざとらしい。油断させるには足りませんねぇ」



結局はいつも失敗してしまうのであった。


私を含む数名のクラスメイトの手にはいつの間にかチューリップが握られていて、これが何だか無駄に輝いているように見える。



「ていうか殺せんせー!!この花、クラスの皆で育てた花じゃないですか!!」


「にゅやっ!片岡さん、そーなんですか!?」


『あ、矢田さんが泣いてる』


「す、すみません!!今新しい球根を…………


買って来ました!!」



その後の殺せんせーはチューリップを抜いたことに怒られ、片岡さんと岡野さんの指導通りに新しい球根を植え直していた。


その姿を見ていた寺坂君を含めた残りのクラスメイトは毒づき、塩田君や茅野さんは殺せんせーの弱点をメモしているとかの話をしていた。


私は何だかんだで、殺せんせーが学校に来てから3Eに活気が出てきたように思える。


(まっ…こんな本音、3Eのクラスメイトには言わないけどね)


ここにいてもやることないなと感じた私は、独りで校舎に戻ろうとすると茅野さんが何かを思いついたようで、こう提案してきた。



「花壇を荒らしたお詫びとして、ハンディキャップの暗殺大会をやらない?」




次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ