忘却の日々

□近い、香り
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「あ…これ…」


それは、トーマの部屋を掃除していた時だった。

いつもは見かけない小さな小瓶を見つけた。


「えっと…香水…だよね?」


首を傾げながら小瓶を手に取ってみる。
すると、長方形の少し硬いデザインのガラス瓶の中で、薄黄色の液体が揺れ動いた。

瞬間、小瓶から嗅ぎ慣れた香りがふわりと流れてくる。



「………トーマの…だ」









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