物語B

□愛の熱
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ガバッとサソリに抱きつく。


体温は、感じない。


――…と言うより―…、『ない』と言った方が…良いのかしら…?

「サソリ、好きよ。浮気なんかしないわ」

サソリ自身がクグツだ、て知った時―…とてもショックだった。


でも……。


サソリと出逢えた事の喜びと嬉しさの方が―…断然上だった…。

「まぁ、いのは俺にベタ惚れしてるからなァ。浮気したくても無理なんだろ?」

又この黒笑い。

…もう、大好き。

「嘘でもそう言っといてやるわよー。浮気何か出来ませんよぉ――だ。…サソリ、アンタも私にベタ惚れしてるから、浮気なんか無理でしょー?」

「ああ」

……サラッとそう言う。

「もぉーサソリ大好き―――!!」

抱きついても熱は感じないけど。


サソリからの愛の熱は…強く感じるわ。


これ以上は、ない位。


「40℃越えてるわよー?これ以上サソリの愛を貰ったら、私、死んじゃいそうだわ…!!」

「はぁ?何言ってんだ」

サソリ…。

人間はね…40℃以上の熱が出たら……死んじゃう可能性があるのよ…??


だけどサソリは――…。


サソリは、も―――っと…いけるのよね…?

だから、サソリが私にくれる熱い愛より――……更に熱い愛を、私があげるわー!!!


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