物語B
□居場所。
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「ねぇ〜。私達って、髪型似てるよねぇ〜」
金髪碧眼の彼女の名前は山中いの。
「それはオイラも思ってたぞ、うん」
その少女の呼び掛けに答えたのは、こちらも金髪碧眼のデイダラ。
確かに、同じ様な似た髪型をしている。
「何か、バカップルみたいね!!」
いのは木ノ葉の里に住む立派な忍だ。
「だな、うん!!!」
それに対し、デイダラはと言うと……。
S級クラスの犯罪者、指名手配書にも載る程の人物。
そして何より…そんな犯罪者達が集った、『暁』と言う組織の一員だった。
「いの、まだ暁には来てくんねぇのか?」
いのは、笑いながら答えた。
「だって私犯罪者じゃないし〜」
そして、真剣な表情に戻り、悲しげな声で―…今にも消え入りそうな声で呟いた。
「……あの暁になんて、ついて行けないわ。それに、デイダラ達の迷惑になるだけよ」
「オイラは全然大丈夫だぞ?―…それに、オイラから皆に言っとくぞ?うん?」
デイダラは、そのいのの消えそうな声で呟いた言葉も、しっかりと聞き取っていた。
「―…いいよ、行かないし。足手まといになるだけだからねー…」
「いの…」
「……それよりさ!もっと沢山お花がある所に行きましょうよ!」
いのは、強引にデイダラの手を引いて行った。
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