物語B

□守るべき愛しき人。
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「ほんとサスケくんに似てるわよねー。流石兄弟って感じだわ!」

「嫌か…?」

「え?何でー?全然いいじゃない!私一人っコだからさー、何か羨ましいわー」

「……そうか…」


まぁ、俺の場合…その繋がりが、疎かったんだが……。
勿論、サスケもそうだろう。


「うちは一族って、美形よねー。サスケくんも格好良かったけど、イタチさんはもっと格好いい良いわ!」

「……」

「寧ろ美人よねー」

「……」

「……イタチさん…?」


ずっと胸に詰まっていた事がある。

俺達が付き合い始めてから、ずっと。


「本当に俺で良いのか……?」

「…え?」

「サスケ。気になるか?」


いのは、ずっとサスケに夢中だった。


ヘタしたら、二人は付き合っていたかもしれない。


「サスケくんー?」


いののサスケ好きは、有名だ。

そんな彼女が、本当にサスケを諦めたのか…?

俺を、サスケの面影と重ね――……。


「何言ってんのよー」

「――…」


いのは、俺の手を握ってきた。


「私が好きなのは、うちはイタチさん!!!」


真っ直ぐな、純粋で綺麗な目で俺を見つめる。

その目に、吸い込まれそうになってしまう。


「私が好きでもない人と付き合うと思うー?私はサスケくんじゃなくて、あなたが好きなんだから!!!」


正直…、俺が、こんなにも愛せる女性が現れる何て……思っても居なかった…。


「サスケくんはもう完璧に吹っ切れてて―…。……兎に角、私、別な人を重ねて付き合う様な女じゃないからー!!」

「……そうだな」



今ならハッキリ言える。


力より、大切なものは何か。


今の俺には、それが解る。



「いの、うちは一族は美形と言ったな」

「言ったわよー?」

「―…お前も、同じ一族に入るんだからな」

「!!!それって……」

「お前と俺の子ができたら………余程の美形だな」

「――…っ!!!もっ、ヤダぁーっ!」


照れながらも、嬉しそうだ。





守るべき、愛しき人。




抱きしめて、抱きしめて…………絶対に離さない。




守るべき愛しき人。




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