箱庭

□君に送るSOS
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人生、どの道が合ってるとか、間違ってるとか、進まないと分からない。

けど、進んでる途中で気付いたって戻れないわけで、後悔だけを残して、行きたくもない道を進まなきゃいけなくなる。


でも、どうしても先に進めない時だってあるんだ。
その場にうずくまって、誰かが声をかけてくれるのを待つ。その誰かは、1人しかいなくて、けどそいつはもう、昔のように声をかけてはくれない。


…分かってるよ。
もう君は、同じ道を歩いてくれないこと。
横に並んで、手を繋いで、二人の未来に想いを馳せることができないことも、分かってる…。

けど、俺はいつまでも、いつまでもお前に固執してて、ダメだって思ってても、もう終わったんだって言い聞かせても…気持ちが溢れてきちゃうんだ…



どうして、会っても素直になれないのかな。本当に言いたいこと言えなくて、ドロドロとした言葉しか出てこなくて、結局、君を傷付けて、怒らせて…
そうしたい訳じゃないんだよ。本当は、もう友達でもいいんだ。ただ、君と昔のように笑っていられたら、それだけで本当は――



今更って、分かってる…もう遅いのも、もう戻れないのも、ここから立ち上がって、1人で進まなきゃいけないことも、ちゃんと分かってるんだ…
でも、その力が出ない。原動力だった君がいないのもあるけど、自分が意気地無しだから、勇気がないから、だからこうなってるんだ。

自分でも…これからどうすればいいのか分からない…分からないんだよ…。




君がこれを見ないことは分かってる。

けどこれは、君に送る精一杯のSOS。





 

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