Daily-Glue.

□15.一週間ちょっと
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私がコンビニに辿り着いたのは、家を出て数分後、だった。

入口のドアを開けると、ピンポーン、ピンポーン、と、どうにも間が抜けた音が響く。
そして続く、店員の「いらっしゃいませこんにちはー」の挨拶。

私は店員に会釈して、足早に雑誌コーナーに向かった。
受験勉強が本格化してから、私は愛読雑誌POP CORNですらまともに読んでいない。

折角だし、ちょっと読んでみようかな…。

ってことで、私は由紀子を手に取った。
私が大好きだった連載コーナーもまだ健在で、私はあっという間に時間を忘れていた。

そして私が全ページを読破したのは、私がコンビニに入店してから一時間後、だった。

少し苛立っていた気持も落ち着き、上機嫌で菓子パンを手にレジへと向かう。


「ありがとうございましたー」


店員の声を背中で聞きながら、私は店から駆け出した。
その刹那、「痛っ!!」…誰かと、正面衝突した。

「すっ…すみません、お怪我は…」

慌てて衝突相手の顔を見る。すると、

「…鈴平紅香!?何やってんだ」

日番谷だった。


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