Daily-Glue.

□6.一学期が終わらない
2ページ/4ページ


「どうしよう、乱菊、ルキアぁ!!! 私、レポートなんかやってないよぉ…」
終業後、ショックの余り乱菊とルキアに泣きついてしまった。
「…あらら。あの爺さん、提出するまで帰さないって有名なのよ」
「災難だったな、紅香」
ルキアが、哀れみのたっぷりこもった目で私を見つめる。
…そんな目で見つめられると、何だか捨て犬のような気持ちになって仕方ない。
一言で表すなら、…率直かつ完結に言うと、めっちゃ惨め。
「あのねルキア。私、現在進行形で災難なんだってば…」
本当に泣きそう。せっかくの夏休みが。

「…そうだな。紅香、この際、私が手伝ってやろうか?
お前には以前、英語の和訳を写させて貰った借りがあるしな」
…あぁ、ルキアがこの上なく女神に見えるよ…!!
「あ、ありがとうルキアぁあ!!! 今度ミ●ド奢るから!!」
「…い、いや何もしてくれなくて構わんぞ?
そうでなければ私は、貴様への借りを返せぬままになってしまう」
ルキアが、にこ、と笑う。
「だったら、アタシも手伝ってあげるわ。PCで調べるのは得意よ」
親切にも横から、乱菊も笑顔で申し出てくれた。

…持つべきものは、窮地を代償無しに救ってくれる友…!

一人で感激していると、
「あ、紅香、アタシはサーティー●ンが良いわ」
と、乱菊はとても嬉しそう。
…結局奢るんだ。
でも、手伝ってくれるだけありがたいよね。
二人には、キングサイズで御礼をしよう。
 
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ