Daily-Glue.

□1.何か、終わってる
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テンション、上がらない。
これでテンション上げろってのも、ある意味酷な話だと思うんだけどね私は。

でも友達は、人並みにできた。
ブラスに入っている乱菊とか、卓球部所属のルキアとか。

でも、何でだろう、私のテンションは上がらないまま。
今まで経験したことのないネクラ生活。
んで、テンションは上がらないまま4月はもう終わりそうで、もうすぐGW。


それであるとき、

「来月の体育大会に向けて、今から学級旗のデザインを考えてもらう」

MAXロー(低)テンションの私の目の前で、学級委員の日番谷が、40枚ほどの紙束をひらひらと振った。

学級旗のデザイン…?
それって絵を描くってことだよね?
あ、良いじゃんこれ。

私のテンション数値が、一気に10くらい上がった、ような気がした。


…自分で言うのも何だけど、私は割りと絵心があるほうだと思う。
思うが侭に鉛筆を走らせて、私は数分後には一匹の竜を完成させていた。

「終わった奴は、俺に提出な」

またしても、日番谷の声。

ああ、はいはい。
提出ね。

私は席を立って、その竜が描かれた紙を、日番谷に手渡した。
少し後ろを振り返ってみると、私の絵をじっと見つめる日番谷がいた。

「これさ、鈴平が描いたんだけど、あいつの絵、何か、凄えよな」


日番谷と、彼と仲のいい一護が話しているのを聞いて、少し、嬉しくなった。
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