Daily-Glue.

□2.あいつが怖い
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学級旗のデザインは、全体の7割ほどの賛成を得て、私のものに決定した。

「凄いではないか、紅香。お前の、隠れた才能だな」

ルキアが、そう褒めてくれた。
それに、4組は青ブロックなんだから、やっぱり氷の竜が一番だと思う。
結構マトモなことを言えてる、というか思える私、実は天才…

…なんてね。すいません、冗談です。

そしてその放課後、私がルキアと教室を出ようとすると、へらを持った日番谷に呼び止められた。

「鈴平っ!!!!」

いきなり大声で名前を呼ばれるのは、軽く恐怖。
恐る恐る立ち止まった。

「今日から学級旗の製作に取り掛かんだ。
お前のデザインなんだろ、あれ。残っておいてくれよ」

意外と、言われた事は普通だったけど。

「…分かった」

小さく頷いて、教室に引き返す。
教室に戻ると、由紀子と同じ部活の雛森桃、野球部の阿散井恋次が、白旗と絵の具とポスカの前に、黙って座っていた。

えーと、これ、どういう人選なんだろ?

そう言いかけて、と言うより思って、すぐに彼らが美術班だったことを思い出す。

「あ、紅香ちゃん!良かったぁ。
今日紅香ちゃんが帰ってしまってたら、今日は何もできなかったよ」
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