みそにこみ

□氷河、ひとりだち!?
1ページ/1ページ

氷河の性格わからないのに、氷河視点で書いちゃった(^^)
我が師の「凍気で勝てると…」ってセリフ、原作氷河に負けとるやーん、とか思ってやるな。空気で察して下さい。


  白鳥の巣立ち


聖戦が終わって、世界に平和が訪れたらしい。
俺たち五人は、お嬢さんと一緒に日本に帰り、普通に暮らしていた。
それは、我が師カミュとも、会う機会がなくなってしまったということを示す。
毎日のように顔をつき合わせていた師のことは、忘れようにも忘れられない。
一度は袂を別った身であるが、その真意を知ることもでき、よりいっそうお互いを知ることもできた。
もしかしたら、同じように師も寂しがっているかもしれない。


「(我が師よ。この氷河が会いに来ました)」
十二宮を一歩一歩登って、我が師の居る宝瓶宮へ向かう。
「(我が師の小宇宙だ…懐かしい)」
近づくごとに、我が師の小宇宙が大きくなっていく。
俺は久しぶりの再会に胸を躍らせていく。
「(おかしい…)」
不思議なことに、宝瓶宮の手前の磨羯宮から、我が師の小宇宙を感じるような気がするのだ。
磨羯宮といったら、友の紫龍が第二の師と仰ぐシュラが守る宮である。
何故だ。何故我が師カミュの小宇宙が手前の宮から発されている気がするのだろう。
問題の磨羯宮に辿り着く。
足音を立てないように、小宇宙も極力抑えて、こそりと磨羯宮に入る。
二階部分に居るようなので、また細心の注意を払って階段を上がる。
何故だ!まるで俺が悪いことをしているかのようだ。
二階に上がりきると、そこには、いくつか部屋が並んでいた。
十二宮の二階部分は簡易な居住スペースとなっていると聞いたことがあるが、見るのは初めてだ。
その一室のドアが半開きになっていた。
見てはいけない、反射的にそう感じた。
しかし、我が師の小宇宙はここから流れている。
と、いきなり掠れた艶かしい声が聞こえた。
まるで我が師カミュでは無いような。
脈が早い。見てはいけないと、思っていても、見てしまった。
ドアの隙間から見るに、ベッドの上に脚が二人分。
これは…噂に聞いた…。
「貴様ぁっ!我が師に何ということをっ!」
格上の黄金だから、友の師のような人だからといって容赦はしない!
小宇宙を一気に高め、凍気をぶつけた、と思ったら、
「氷河、私に凍気で勝てると思ったか」
「わっ、わがし!?」
よくよく見たら、我が師が抱いている方だった。
「取り込み中だ、後にしろ」
「すっ、すみませんでした!!」
俺はすぐに磨羯宮を…いや、ギリシャを後にした。
「おい一輝」
日本に戻った俺は、城戸邸で彼に尋ねた。
「何だ」
「お前の一番は誰だ」
「愚問だな」
「誰だ」
「瞬に決まっているだろう」
納得の答えである。
彼に聞いたらそう返って来ないほうがおかしい。
「そうか、じゃあ俺はどのあたりだ」
「くだらん。そういうお前はどうなんだ」
「わからん」
「ほら見ろ」
「一番はマーマ、二番は我が師、三番は兄弟子アイザック、までは堅いんだが…」
「俺はどこだ」
「わからない」
「何故そんな下世話な質問などする」
「実は…」

「くだらん!大体人の詮索をする時点で愚かなのだ」
「別に詮索をしたつもりはない。たまたま目に入ってしまって」
「それが詮索だというんだ。大体、自分の師でもない聖闘士のプライベートスペースに土足で入り込んでなんだその言い種は」
「我が師の小宇宙がそこにあったからだ」
「だから行ったというのか、馬鹿な」
「そんなことをしていると思うか、普通。考えないだろう」
「……………」
「和が師カミュに…そういった仲の人が居るとは…」
ショックだったのだ。
「」
「」
「」

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ