はやブレ

□満月
1ページ/3ページ


「何だっけかな?『満月の夜はヒトを狂わせる』だったっけ。」



唐突にそんな言葉が頭をよぎった。
誰の言葉かは忘れたけど。



「あぁ?何よ急に。」




相も変わらずこのパステルゲーマーはコントローラーをガチャガチャさせ、興味ないといった雰囲気を漂わせている。



「だからぁ、満月にはヒトを惑わす力があるって事。」



ていうか、人がせっかく説明してやってんだから手ぐらい止めとこうよ…



「ふ〜ん。」




だめだこりゃ…完全に意識がゲームにむいちゃってるよ。
こうなった綾那をこっちに引き戻すには…



「ぃよっ!萌え眼鏡の最終兵器!パステルランジェリーざむら、ゴフッ!」




「貴様、いよいよ死にたいらしいな。」




こ、こういう事だけはちゃんと聞いてやんの…、っていうか





「ま、待って綾那!いつの間にあたしの後ろに!?」
素早すぎだよっ!本職のあたしですら気づかなかったのに。
しかも愛用の釘バット装備済みで…




「げ、ゲームはもういいの!?」



そうだ!このゲームはまだ綾那クリアしてないはず!



「そんなものとっくにクリアしている。」



早いよ!ついさっきまで半分しか進んでなかったじゃん!
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ