夢小説

□04
1ページ/1ページ



紀田正臣で10のお題

04:不安












(不安にだってなるよ)














「やーやーこんなコンクリートジャングルにこんな美しい人が!俺とお茶でも行きませんか?いや、答えは勿論イエスですよねぇ!聞かずもがなわかりま…あっちょ」



『…………』




何 だ こ の 状 況 は !





何で彼女連れでナンパしてるのこの男
そう、この男は紀田正臣
ナンパ男であります


いや、だからってさ…!!
彼女が居る前でナンパはねぇだろうがよ!(巻き舌)





『ねぇねぇ正臣』


「ん?」


『……だから、いつまでやるの』


「いつまでって何が?」


『ナンパだよナンパ』


「ああ、え、駄目?」





駄目?




って………






『…あのね、私は正臣の何なの?』


「彼女」


即答かよ。じゃあ何で彼女の前でナンパしてるわけ?』


「えー…」





ちょ、何だその反応は






正臣は本当に私のこと好きなんだろうか
私は正臣のこと好きだよ、うん
ああ、不覚だけどね

だから思い切って告白したのに


何も変わらない
不安にだってなるよ






『……もういい、ばか正臣!』


「あ、おい!」







私はそれだけ言い残すと正臣の前から走り出した



人混みを掻き分けて進む

ああ、どうしてこんな





惨めな気持ちにならなきゃいけないんだ───



















『……はぁ、はぁ』



気がつくとそこは知らない場所


何も考えずに走ってきちゃったから
どうしよー…






『…………』





あ、やばい


帰り道わかんない





『……まさおみーのばかー…』


「何?」


『っわぁ!!』





急に正臣の顔が出現
っわ、変な声出た、あああ、うああ





「何で急にどっか行くんだよー」


『だ、だって正臣が!』


「俺が?」





え、何この人
まさか自分が原因だって気付いてないわけ?



そう考えるとなんだか変な気持ちがむくむくと溢れてきた






『…正臣が、やきもちばっかり妬かせるからいけないんだよ』


「…え?」


『正臣、他の女の子ばっか…っ』




そこでぷつん、と私の言葉が途切れた
いや、正しく言えば塞がれた

塞がれた…そう、口を塞がれたのだ





『……なっ!//』









空回りなやきもち
(そんな可愛い事されたらもっと妬かせたくなるんだけど)(馬鹿!)

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ