木の葉の紅い狐

□プロローグ
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いつからだろう


世界は色を失った




生暖かい風がじわりと肌にまとわりつき


消えない血の臭いに顔をしかめた



耳に届くは断末魔と


「裏切り者」と蔑む声




何が正しいかなんて分からない



一体どこで間違えたんだろう



ただ


大切なものを護りたかっただけなのに――




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