ｷﾞｱｽ
□蜂蜜は夢を見る｡
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良い匂い｡
なんのｺﾛﾝなんだろう｡
兄さんの部屋は､僕の癒し｡
【蜂蜜は夢を見る 】
「ｸﾞﾘｰﾝｱｯﾌﾟﾙ…?」
兄さんがｼﾁｭｰをｺﾄｺﾄ煮込んで､僕はﾃｰﾌﾞﾙに食器を並べる｡
兄さんのｺﾛﾝがあまりにもいい匂いで､何の香りか聞いてみた｡
「ああ､前に買い物ついでに買ったんだ｡前まではｺﾛﾝなんてつけていなかったな」
火を止めて､鍋をゆっくりﾃｰﾌﾞﾙの中心に置く｡
(…そっか､ｸﾞﾘｰﾝｱｯﾌﾟﾙ､なんだ)
椅子に座ると兄さんはｼﾁｭｰを皿に盛ってくれた｡
(…欲しい､な｡兄さんのｺﾛﾝ)
街に出掛けたら､密かに買いに行こうと思った｡
兄さんがｴﾌﾟﾛﾝを外して､椅子に座る｡
「じゃあ､食べようか」
「うん｡昨日は何も食べないで寝たからお腹ﾍﾟｺﾍﾟｺだよ」
「俺もだ｡早く食べて出掛けようか」
「うんっ」
今日の朝は普通通りに起きて､2人で学校をさぼって出掛ける予定だ｡
僕は嬉しいし､楽しみだ｡
兄さんと初めて出掛ける｡
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