*poem*

□名前
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『黎』

貴方に、そう呼ばれるのが嬉しくて

『好きだよ』

どんな意味で言われても、私の心に響くその言葉と、貴方のちょっとした優しさを感じると、胸がキュっと締め付けられるの。

貴方がくれる言葉一つ一つが、私にとって宝物で…貴方に名前を呼ばれる度に過剰に反応して…私は貴方が好きなんだ、と自覚させられる。

でも、やっぱり私は貴方の心には届かない。

貴方には既に、愛してる人がいるから。


どんなに泣いたって、どんなに自分を傷つけたって、貴方の心は手に入らない。何も変わらない。私が貴方のこと好きって、わかってるくせに。優しくされたら…辛いよ。苦しいよ。

貴方と貴方の愛する人のやりとりを見ていると、自分が惨めに思えてきて…自分の居場所を見失う。

見たくないのに…他の人と幸せそうにしている姿を見たくないのに…やっぱり反面、幸せになってほしいと願ってる自分がいる。



貴方が好きです。



でも私じゃ貴方を幸せにはできない。





だから、貴方の幸せ願ってる。






END

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