物語1

□サラン
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サランにつき、アリーナ達一行は町を探索しはじめた。
「私は、サランに住んでいたことがあるので懐かしいです。少し教会に立ち寄ってもいいでしょうか?」
「うん!行くー!!」
「わしもクリフトを預かってからしばらく神父に挨拶してないからの。」

そして、クリフトはかつて母と過ごした日々を思い出しながら、教会へ向かう。記憶力のいいクリフトには、どの景色からも母との思い出を思い出されて、思わず涙ぐんだ。 「!!どうしたの?クリフト。泣いてるの?」 「い、いや、あはは・・・。つい母のことを思い出してしまって。教会につきましたね。久しぶりに会う神父様に、立派になった姿をみせなくては。」
「・・・ふん、まだまだじゃ。お主と姫の世話に追われて、わしはなかなか神父に会えなかったんじゃからな。」
「たはは・・・。」


そんな会話をしていると、教会から神父とシスターが出てきた。

「・・・どこかで聞いたことのある声だと思ったら、クリフトだったの!」
「・・・大きくなったな。」
そして、クリフトをひしと抱きしめた。

「神父様、シスター!お久しぶりです。」
クリフトは童心にかえり、やはり泣いてしまった。

「あらあら、涙もろいところはマリアに似たままなのね。」
「クリフト、噂は聞いておったぞ。神学校を主席で卒業し、サントハイム歴代で一番若い神官になったそうだな。」
「それもこれも、姫様とブライ様のおかげです。」
神父とシスターは、はっとアリーナとブライをみて、
「本当にありがとうございます。両親にかわり、お礼申し上げます。」
と頭を下げた。

「いえっ!クリフトは、すごく頑張っていたのよ!」「努力は認めるが・・・。無理をしすぎるところがあるからの。・・・よくここまで育ったものじゃ。」


「それはあの方に・・・」と言い掛けたシスターを、ブライは目で制した。
まだ、伝えていない。察した神父は、クリフトに母の墓参りを促した。

「私も行くわ!そこに、お父様のお墓もあるの?」
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