物語2

□Web拍手お礼のお話12
1ページ/3ページ

☆ある日の二人12 ☆


『夏休み』


「夏だ!みんな、海に行こうぜ!!」


勇者の発案で、一行は海に向かう。

「皆さん、どんな水着がいいですか?ポポロは、これかな?ネネは・・・ウフフ。」

商売仲間の「レンタル水着屋」で、家族も海に連れて来れて、トルネコはウキウキしている。

「俺は、これかな?」
「わっ、ダサーい!だからあんた、田舎者なのよ。」「ゆ、勇者様は、こちらの方が・・・。」

「(ミ、ミネア、意外と派手な趣味なんだな・・・)はい。」

「クリフトは、これにしなよ〜、緑でいつもの神官服みたいだし、可愛いうさぎの絵が描いてあるよ。」
「う、うさぎ・・・。」
「(ぷぷっ!これでクリフトのモテ度は一気に下がったな!ワシだって昔は・・・。)よし、ワシはコレじゃっ。久しぶりにブイブイ言わせてやるわい!」

「(・・・サングラスまでかけて、とうとうボケてしまわれたな)・・・ならば、拙者はこのピンクの・・・。」


「(やっぱり)」


「女子は、どんな水着にするんだ?」
「それは、後のお楽しみよっ!着替えから行くから、パラソル立てて待っててね。あ、あと、飲み物もよろしく〜!」

「ひ、姫様!あまり、・・・その、肌を露出するような、水着は・・・っ!」
「何言ってんの、季節は夏よ!今、開放的にならないで、何時なるのよっ。この私に、任せなさい〜♪♪」
「姫様!」
「クリフト、日焼け止め用意しておいてね。私、すぐヒリヒリしちゃうから・・・。」

「大丈夫ですわ、クリフトさん。・・・早く、場所を確保して!!」
「は、はい・・・。」


男達はパラソルを立て、飲み物を用意しながら、


「・・・どんな水着着てくると思う?まあ、マーニャはいつも水着みたいなもんだけど・・・。」
「(ムッ、失礼な!)・・・彼女は何を着ても、似合うからな。」

「ミネアはワンピースじゃろ。長いパレオなんぞ、腰に巻いてくるのではないかの。」


「・・・姫様は。」


クリフトは、アリーナが全身にパレオでも巻いてこればいいのに、と祈るような面持ちで主人が来るのを待っている。

このような沢山の人々の前で、水着になど・・・。
いやしかし、ここは海だし、こういう機会がないと自分がアリーナの肌を目にすることはないし・・・。
いやいや、やっぱりそんなことは・・・。


一人悶絶しているクリフトの耳元に、勇者がいたずらっぽく話し掛ける。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ