物語2
□Web拍手お礼のお話12
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☆ある日の二人12 ☆
『夏休み』
「夏だ!みんな、海に行こうぜ!!」
勇者の発案で、一行は海に向かう。
「皆さん、どんな水着がいいですか?ポポロは、これかな?ネネは・・・ウフフ。」
商売仲間の「レンタル水着屋」で、家族も海に連れて来れて、トルネコはウキウキしている。
「俺は、これかな?」
「わっ、ダサーい!だからあんた、田舎者なのよ。」「ゆ、勇者様は、こちらの方が・・・。」
「(ミ、ミネア、意外と派手な趣味なんだな・・・)はい。」
「クリフトは、これにしなよ〜、緑でいつもの神官服みたいだし、可愛いうさぎの絵が描いてあるよ。」
「う、うさぎ・・・。」
「(ぷぷっ!これでクリフトのモテ度は一気に下がったな!ワシだって昔は・・・。)よし、ワシはコレじゃっ。久しぶりにブイブイ言わせてやるわい!」
「(・・・サングラスまでかけて、とうとうボケてしまわれたな)・・・ならば、拙者はこのピンクの・・・。」
「(やっぱり)」
「女子は、どんな水着にするんだ?」
「それは、後のお楽しみよっ!着替えから行くから、パラソル立てて待っててね。あ、あと、飲み物もよろしく〜!」
「ひ、姫様!あまり、・・・その、肌を露出するような、水着は・・・っ!」
「何言ってんの、季節は夏よ!今、開放的にならないで、何時なるのよっ。この私に、任せなさい〜♪♪」
「姫様!」
「クリフト、日焼け止め用意しておいてね。私、すぐヒリヒリしちゃうから・・・。」
「大丈夫ですわ、クリフトさん。・・・早く、場所を確保して!!」
「は、はい・・・。」
男達はパラソルを立て、飲み物を用意しながら、
「・・・どんな水着着てくると思う?まあ、マーニャはいつも水着みたいなもんだけど・・・。」
「(ムッ、失礼な!)・・・彼女は何を着ても、似合うからな。」
「ミネアはワンピースじゃろ。長いパレオなんぞ、腰に巻いてくるのではないかの。」
「・・・姫様は。」
クリフトは、アリーナが全身にパレオでも巻いてこればいいのに、と祈るような面持ちで主人が来るのを待っている。
このような沢山の人々の前で、水着になど・・・。
いやしかし、ここは海だし、こういう機会がないと自分がアリーナの肌を目にすることはないし・・・。
いやいや、やっぱりそんなことは・・・。
一人悶絶しているクリフトの耳元に、勇者がいたずらっぽく話し掛ける。