物語2
□「退化の秘宝」
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「きゃああっ!!」
「姫様っ!おのれエビルプリースト、姫様に一体、何を!?」
「ふっふっふ・・・。」
「見ておれ・・・・・。」
「・・・・・。」
「・・・・・!?。」
「・・・どうやら、『退化の秘宝』は失敗だったみたいだな。本当はその者を、赤子の姿にするはずだったのだが・・・。」
「・・・アブ?」
「外見は換わらず、中身だけが赤子になってしまったようだな。しかし、まあよい。ふふふ、さらばだ・・・。」
「まっ、待てっ!どうすれば姫様を元に戻せるんだっ・・・!!」
クリフトはエビルプリーストを追い掛けようとするが、
「・・・だっこー!」
「え、ええっ!?い、いけません姫様、嫁入り前の女性が・・・」
「びぇぇぇん!!」
「ひっ、姫様っ・・・!!」
「まあまあアリーナちゃん、私が抱っこしてあげますわ。」
「イヤ。」
「・・・クリフト、抱いてやれば?」
「ええっ!?し、しかし・・・。」
「仕方ないじゃろ。一体、どうすればよいのか・・・。」
「だっこー!!」
「は、はい・・・。よ、よいしょ。」
「まんまー。」
「えっ!?お腹がすいたのですか?・・・ミルク飲みますか?」
「まんまー!!んぐんぐ」
「(私の手から、哺乳瓶でミルクを飲んでいる姫様・・・可愛らしすぎる!!この気持ちはなんだろう?・・・はっ!!いけない、やましい気持ちで接しては・・・!!)」
「んぐんぐ。・・・ぷい」
「お腹がいっぱいになったのかな?」
「ゲップをさせないといけませんよ。」
「は、はい・・・。トントン。こ、これでいいのでしょうか・・・?」
「ゲプっ。・・・ふにゃ」
「あらあら、うとうとしちゃったみたいね。」
「クリフト、寝付かせて来いよ。それから皆でどうしたらいいか話し合おう。」「はい・・・。」
・・・・・。
「・・・・・?」
「お、おいおい、どうしたんだよ?」
「ベッドに置くと、目を覚まして泣くのです・・・。」
「抱き癖がついちゃったのね。あんた、甘やかすから。」
「一生懸命子育てされている証拠ですよ。」
「子、子育て・・・。」
「すやすや。」
「どうすりゃいいんだよ、こんな状態じゃアリーナ、戦力にならないし・・・。」
「すやすや・・・。・・・・・・。」