BASARA

□03
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「いや、本当にすみません。いきなり怒鳴っちゃって…」


場所を変えてリビングへ。
あの後すぐに土下座して謝れば、幸村には「顔を上げてくだされ!!」とおろおろしながら言われるし、政宗には何が面白いのか爆笑された。
(なんかちょっとムカついてチョップをかましておいたのは秘密です。)

んで、そのついでにここが未来の世界だと言うこと、二人はここにトリップ…時空間移動?をしてきたのだというのを伝えた。
勿論最初は信じてくれなかったんだけど、あたしの部屋にある物が向こうには無いものばっかりだったから、まぁとりあえずはと信じてくれたわけです。

はぁ、と溜め息を吐いて緑茶を用意する。
ちゃんと急須だぞ!!
普段使ってないから見つけるのに苦労したんだからねっ!


「どぞ」

「Thank you」

「あ、有難う御座いまする」


……幸村に若干怖がられているのは気にしないでおこう、うん。


「さて、もう少し詳しくお話しましょうか」


自分もイスに座って緑茶を一口飲む。
正直説明とかめんどくさいんだけど、これから幸村と政宗との生活が待っているのであればそんなもの苦じゃないよ!!

頑張るよあたし!


「ええっと、さっきも言った通りここは未来の世界です。そうだな…、貴方達からしたら400年後くらいかな」

「what!?400年…!?」

「それは誠でござるか…!」

「うん、誠に御座いまする…?もっと詳しく言うと、2人のいた所はこことは違う世界で、パラレルワールドって言う所だと思うんだけど…」

「parallel world?」

「さすが政宗さん発音パネェな…。あー…、何て言うか、異世界っていうの?まぁ、そんな感じで…って幸村さん聞いてる?」

「!? き、聞いておりまする!」


……絶対聞いてなかったぞこいつ。


「…とにかく、何かの拍子にこっちの世界に来ちゃったってことだね」


原因はあたしのせいかもしれないってのは伏せておこう。
帰せって言われても帰せないし。
帰し方とか分からねーんだ!すまんね!


「…成る程な。だからアンタは俺らのnameを知ってたってわけか」

「うん、じゃなくてはい、そうです」


敬語が片言ですみません。
いつも使わないんです私。


「未来の世界で御座るか…」


幸村がキラキラとした笑顔でこちらを見てきた。
うわっ!!やめて!!
その笑顔はヤバいってによによしてしまう…!


「ah…、アンタ、大丈夫か…?」

「大丈夫!ちょっとによによが止まんないだけで異常はないから!」


ばっと口元を手で押さえると、政宗が呆れた目で見てきた。
うわ、政宗に呆れられるって…!(失礼)


「とにかく!ここで会ったのも何かの縁!帰れるようになるまでここに居てくれて構わないですよ!つかむしろ居てください目の保養になるんで」


最後の方はもうあたしの願望です。
だってまさか逆トリなんかあると思ってなかったからさ。
このチャンスを見逃す訳「お、女子の家で暮らすなど、ははは破廉恥で御座るぁぁぁぁああああああ!!!!!!」


………忘れてた。
こいつ(幸村)がいたよ。


「HA!良いじゃねえか真田!ここを出たところで俺らには住むhouseがねぇんだ」

「し、しかし…!!」


あらまあ、顔を真っ赤にさせちゃって可愛らしい。
あ、いかん。
またによによしてしまう。


「……」

「幸村さん」


未だに迷っている幸村ににっこりと笑って話しかける。








大丈夫、あたしを男だと思え


(…それは流石に無理だと思うぜ)
(良い考えで御座るな!!)
(だろう!?)
(what!?)


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