稲妻11 夢

□期待させんな!
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「不動!」

「あァ?」


名前を呼ばれて振り向けば、マネージャーの高城が仁王立ちで俺を見上げていた。


「………」

「なんだよ、マネージャーさん?」

「そのマネージャーさんってのやめてくれない?私には高城あずさっていうちゃんとした名前があるんです」


そんなことは、知ってる。
最初に高城を見た時から、こいつを俺のものにすると決めてたからな。
ニヤリと口角を上げて高城を見下ろせば、高城はキッと俺を睨み付けてきた。


「おー、恐い恐い。可愛い顔が台無しだぜぇ、あずさチャン?」

「なっ、」


両手を上げてそう言えば、高城の白い肌がみるみるうちに赤く染まっていく。
それにニヤリと笑って近づくと、高城は俺に合わせて一歩二歩と後ろへ後退りしていった。

だが、後ろは壁。

壁にぶつかり慌てて逃げようとした高城に詰め寄り、逃げられないようにと腕で逃げ道をふさいだ。


「俺に用があったんだろ?」

「そ、そうだけど…っ!」

「で?その用ってのは?」


耳許にふっと息を吹き掛ければ、高城の肩がびくっと大きく揺れる。
あぁ、たまらねぇな、その顔。


「ね、不動、離れてってば、」


ぐいぐいと俺の胸を押し返そうとする高城。
だが、俺にしてみればそれは何の抵抗にもなっていない。
それでも尚抵抗しようとする高城に構わず顔を近づけると、高城は赤い顔を更に真っ赤にして俺を見た。


「……っ、」


──…その上目遣いは、反則だ。


「ふど…っ、」


俺のユニフォームを握りしめ、ぎゅっと目を瞑る高城に小さく息を吐く。
そっとその頬に手を添えると、高城はびくりと肩を揺らした。
それに小さく笑った後、わざとちゅっというリップ音を立ててキスをする。

「……〜〜〜っ!」

「ハッ、顔が真っ赤だぜ?口にされると思ったか、あずさチャン?」


キスをしたのは高城の頬。
口にしても良かったのだが、それをしたら今後高城に避けられること間違いなしなのでやめておいた。
……なんて、俺らしくねぇな。


「ふ、どーの……っ、ばか…!」


相変わらず顔を真っ赤にさせて俺を見上げる高城の次の言葉に、息を飲む。




期待、させんな!

(それは、)
(そう言う意味で良いんだよな?)



不動が本命なはずなのに…、
不動の夢が書けない…orz

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