DRRR!! Short:

□さくら
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「静雄!」

「お、おぉ」


池袋の西口公園。


この前、奴…、折原臨也が突如現れ出来なかった静雄との昼食。

という事なので、再度一緒に昼食を食べようと誘った

そして上記を見ていただけたら分かる通り了承を得た


そして今日はその日なのだ。

心配していた奴は現れない

一安心だ、一応は。




季節は春。

新生活で忙しい時期なのだが、私の仕事先はそれを少し過ぎだ頃、

なのでこうやって、お昼時に少し時間を空けられる


静雄の方は、あまり知らないが…、どうなのだろうか

無理をさせているなら申し訳ない気持ちで一杯だ。



まぁそうゆう事だったので、この時期に有名な桜をまだ拝めていなかった


なので今日は、外で食べようという事になったのだ

因みに、私の手作り弁当で。



「ごめんっ、仕事が長引いた!」


言いながら、ベンチに座っている静雄に駆け寄る

一瞬空腹とか何かで怒られるかと思ったが、柔らかい表情を見せてくれている

と、言うことは大丈夫なのだろう。



「大丈夫だけどよぉ、…腹減った」

「ですよねー…、今開けますっ」


全然大丈夫じゃないじゃん!
と、心で突っ込みつつ静雄の隣に座り弁当の蓋を開ける。



「見た目が悪くない…」


少々驚き気味な静雄くん


何か今の言葉ひどくない!?

いや、まぁ高校時代よく静雄に弁当作っていたけれどもさっ

そして見た目も酷かったけどもさー


酷い一言を呟く静雄に人睨み利かせ、弁当とお箸を渡す


すると、いただきますと一言いい、卵焼きを口にする


「どうよ?」

「…お前、成長したな」


自分の分の弁当の蓋を開けつつ聞くと、そんな答えが返ってきた


「……、何で上から…?」

微妙な答えを聞き、少々不満気に呟く。


「…嘘だ、うめぇよ」


珍しく自然な静雄そのままの笑顔を見せてくれた


それに大変満足な私は満面の笑みを見せる



「それにしても、この味久々だな」

「でしょ、恋しくなった?」


「あぁ」


茶化したつもりだったのだが、思わぬ解答に驚く


「…静雄?」


懐かしそうに弁当にがっくつ静雄を見て、心が和む


そんな私も自分の分を食そうとして弁当に視線を向けた


「あ」

「ん?」


口をもごもごさせ、私の呟きに気付き顔を上げる



「花びら」


言って、自分の持つ弁当を静雄にも見せる

そこには、炊き五味ご飯に散りばめるようにある桜の花びら


「綺麗だな」


そう言うと、私の弁当から卵焼きを奪う


「なっ!!? 自分のあるでしょー!?」

そう言って静雄の弁当から何かを奪おうともがく


しかし、その中はほぼ空っぽ。

無くなった、と言う静雄に溜め息。





「なあ」

「ん?」


自分の卵焼きが無くなった事に不満を見せつつ、静雄に呼ばれ顔を上げる






「…今度は卵焼き、量多めな」



その言葉に嬉しさが込み上げた。









(じゃあ3種類くらい違う味にしようかなー)(因みにどんななんだ?)(砂糖、酢、ゴマタレ風とポン酢、焼肉ソース、ケチャップ風と、後は)(普通のでいいぞ。)


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「苦手なアイツ」の続編っぽいものだったりします。

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