FAIRY TAIL Long:CROSS(Glay)

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「でけえ怪物が凍りついてる!!!!」

そこには全身丸々凍りついた怪物がいた


「デリオラ…!!!?」

それは見つけた直後だった、

グレイは冷や汗混じりにその名を叫んだ。

「バカな!!!デリオラが何でここに!!?」

「デリ…?知ってんのか?コイツ」

「あり得ねえ!!!こんな所にある訳がねえんだ!!!あれは…!!!あれはっ!!!」

「グレイ…」

あまりにも不安定なグレイに、彼の手を握った

「ねえ…何なのコイツは!?」

「デリオラ…厄災の悪魔」

「厄災の悪魔……?」

「あの時の姿のままだ…どうなってやがる……」


その時、大分近くから足音が聞こえた

「誰か来たわ!!」

「ひとまず隠れよ!!」

ルーシィとハッピーにつられ、まだ複雑な表情なグレイの手を引き、岩影に隠れた


「人の声したのこの辺り」

「おお〜ん」

そこに現れたのは瞼が濃い背の低い男の人と、上半身裸に何故か頭に耳がついている男の人だった

「昼……眠い…」

「おおーん」

「オマエ月の雫浴びてね?耳とかあるし」

「浴びてねえよっ!!飾りだよ!!!わかれよ!!!」

「からかっただけだバカ」

「おおーん」

「月の雫?呪いの事かしら?」

その一連を見ていたルーシィが小さく呟いた


そして横にいるグレイは俯いたまま、

手からも感じる。

グレイの動揺や焦り、様々なものが。

それを分かっていて、何も出来ない私に腹がたつ、

すごく無力だ。


「ユウカさん、トビーさん悲しい事ですわ」

刹那、もう一人の仲間だと思われる女の人が現れた

その人はツインテールに背後に羽のようなものをつけていた。

「シェリー」

「アンジェリカが何者かの手によっていたぶられました…」

「ネズミだよっ!!!」

「ネズミじゃありません……アンジェリカは闇の中を駆ける狩人なのです、そして愛」


「強烈にイタイ奴が出てきたわね」

その女の人の発言に目を大きくさせ、呟いたルーシィ

「あいつらこの島のモンじゃねえ……ニオイが違う」


「侵入者……か」

「もうすぐお月様の光が集まるというのに……何て悲しい事でしょう……」


「零帝様のお耳に入る前に駆逐いたしましょう、そう…お月様が姿を現す前に」


「零帝…」

聞き覚えのない名に、呟いた。


「デリオラを見られたからには生かしては帰せません」

「侵入者に永遠の眠り…つまり"愛"を」

「"死"だよっ!!!殺すんだよ!!!」

そんな事を言い、去って行った3人。

それにより岩影から出て、再び"デリオラ"の前に立った


「なーんか、ややこしい事になってきたなァ」

「くそ…、あいつ等デリオラを何のためにこんな所に持ってきやがった、つーかどうやってデリオラの封印場所を見つけたんだ……」

その言葉に疑問をもった

「封印場所…?」

私がそう聞くと、少し間を置いたあと、ゆっくりと話はじめたグレイ


「こいつは北の大陸の氷山に封印されていた、10年前……イスバン地方を荒らしまわった不死身の悪魔」


「オレに魔法を教えてくれた師匠、ウルが命をかけて封じた悪魔だ」


「この島の呪いとどう関係してるのかわからねえが……、これはこんな所にあっちゃならねえモノだ」

そう言うと、手からも伝わってくる…、

無意識なのか手に冷気を集めるグレイ。



「零帝…何者だ……」




「ウルの名を汚す気ならただじゃおかねえぞ!!!!」


そう言ったグレイ、

手は爪がくい込む程に、強く強く握られた。


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