■鰤長夢
□第五章
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隊士たちと戯れ?すっきりした紅は片付けてあがるため執務室に戻る
しかし新たにやってきた紙の山が机の上をうめていた
「今日は残務整理だな。。。」
ため息をついて再び机に向かう
すると突然机に大きな影が落ちた。
前を見ると昼寝を続行しているかとおもった剣八が立っている
「なにか御用で?」
「今日、仕事終わったら俺の部屋へこい」
「へ?なんのために?」
「それはそのとき言う。いいな」
「あの;今日は残務整理であがるの7時くらいになっちゃうんですけど・・・」
「構わねぇ。とりあえず終わったらすぐ来い。」
「は、はい」
ドカドカと執務室から出て行く剣八の後姿を
複雑な気持ちで見送る。
「・・・・・あっちゃ。なんかやっちゃったか?」
必死に考えるが心当たりがいっぱいありすぎる。
時間は過ぎ、日も沈んで外は既に暗い。
やっと最後の書類を処理する
時計をみるとすっかる夜中だ。
「うわ!やばいこんな時間!はやく隊長のとこ行かないと!!」
机の上の片付けもそこそこに執務室を飛び出す
トタトタと剣八の部屋まで小走りに向かう。
扉の前で息を整え、名乗る
「鞍馬です。」
返事が無い。失礼とはおもいつつ障子を少しあけて中を覗きみる。
と、畳の上で寝ている剣八を発見。
あれだけ昼間に寝といてまだ寝てるのかよ・・・・。
と思いつつ部屋の中へ入り、剣八の肩をゆるゆると揺すりながら呼びかける。
「隊長。。。隊長!!!・・・・」
やっと剣八の目が開く。
「、、、紅か」
「はい、すいません少し遅れてしまいました」
「気にすんな。じゃぁいくぞ」
「え?。。あの、、、どこにですか?」
「とりあえず俺の後ろをはぐれねえようについて来い」
はぐれるって・・・
「は。。。はあ」
そういって剣八の後をついていくと街にでる。
いったいどこに向かうのやら。。。ほんとに剣八の道案内で大丈夫だろうか。
人ごみの中をぐいぐいと進んでいく剣八と違って、紅は人にぶつかってばかり。
「あっ!。。すいません;。。。うわ!ご、ごめんなさい」
そのうち剣八の姿を見失ってしまった。
「うわ。。。隊長見失っちゃったよ;どうしよう。どうすんだ!。。。。ハッ!!そうだ!!!隊長あんなに大きいんだから背伸びすれば見えるかもしれないな!」
しかしいくら背伸びをしても剣八の姿は見えない。
「。。。なんであんなにでっかいのにちょっとも見えないんだよ!!・・・どうしよう。。。」