秘密の花園
□お帰りなさいお嬢様
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俺様のお嬢様は只今お見合い中。邪魔しに行きたいけど、駄目だって言われた。
お嬢様は断って来るって言ってたけど、ってか、断るんだったら、始めっからお見合いなんて行かなきゃ良いのに。忍び込んでやろうかな〜。心配だなぁ〜。可愛いもんね。お嬢様は。
よし。行こう。
「佐助!私はちゃんと断って来る。家の為のお見合い、結婚だっていうけど、そんな事どうでも良いわ。・・・だから、忍び込んで来たら承知しないわよ!」
そんなような事を言われていた気がするけど、俺様気にしない。
だって、俺様の可愛いお嬢様が他の男に盗られるなんて嫌だもん。
「え〜っと、この辺りか・・・わっと」
塀を越え、部屋の見えそうな木の枝に飛び乗ろうとした時、木に電流が流れた。
これって、お嬢様がやったの?俺様の事殺す気なの?じゃあ、次の手で・・・・・・。
「・・・・・・」(これならバレないでしょ。俺様天才!)
仲居さんに変装。女装だし、大丈夫でしょ。と思った矢先、
「・・・!?」
前から何かが飛んできた。
「・・・・・・え・・・?」
やっぱり俺様の事殺す気なの?承知しないって言ってたけど、この事?
それから何度か試してみたけど、全て失敗。お嬢様は手強かった!
「・・・何うなだれてんのよ」
「・・・お嬢様〜!」
何時の間にか、お開きになっていたらしい。
「アンタ、私の仕掛けた罠に全部引っ掛かってたわね。忍び込んだら承知しないって言ったでしょう?」
「え〜・・・っと、それは・・・」
「もう!!」
ぐいっと引っ張られ、まぁ、殴られるのかなぁ。と思うよね。
「・・・・・・?」
頬に柔らかい何かが当たったかと思うと、お嬢様は俺様を突き飛ばして向こうを向いた。
「帰るわよ!!」
「・・・お嬢様・・・顔真っ赤・・・」
「うっ・・・五月蝿いわね!!
さっさと行くわよ!!//」
歩いて行くお嬢様。
「・・・・・・」
さっきのが何だっだったのかを理解した俺様は、その後を追った。
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