短編小説
□素直じゃない
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「…………………」
「な…神楽」
「……………………」
……………………
五分くらい経っただろうか…?神楽の反応はない。
再び押し入れに手をかけると…さっきの感覚はない。
「開けんぞ…」
《サ―――ッ》
「…………………ハァ…」
なんだよこいつ…寝てたのかよ。
神楽は背を向けて丸くなっていた。
「俺の苦労は何……」
「………ン…」
寝返りをうった神楽の顔…
目は赤く腫れ,目尻には涙が光っている。
「…………」
俺は思わず神楽の頭を前から後ろに撫でた。
「……………」
ごめんな…
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