短編小説
□本当の気持ち
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「……お前年いくつだ?」
少し気になっていた。
10代だとは思うが…子どもすぎるような,大人びてるような
そんな雰囲気を出していたから
「んー14歳前後っていう設定アル」
「設定ってなんだよ…」
「大串君は?」
「俺は確か20代っていう設…定…」
「設定って何アルか?」
そう言うと隣に座る少女はニヤリと笑った。
「お前………やっぱガキだな」
「私はお前でもガキでもないネ。ちゃんと名前で呼ぶヨロシ 」
「…………」
あ…俺こいつの名前すら知らねぇんだ…
《ゴリッゴリゴリ》
「オイ!!コンクリが傷…」
俺が止めるも虚しく…
コンクリには『神楽』の二文字が刻まれた。
ヘタクソな字。
「か,ぐ,ら,アルヨ。覚えたか?」
「あぁ。」
あー確かあの銀髪が呼んでたな。
「あーじゃなくてちゃんと呼べヨ!」
「……か……神楽」
うわー何照れてんのォ俺!
「よくできました」
先ほどの笑顔とはまた違った笑顔。
何か調子狂うなコイツ