短編小説
□家族
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「私……銀ちゃん達に言ってくる…」
「おいコラ。連れて行かせるワケねーだろ!!ウチ(万事屋)の大事な大事な一人娘だ。何がなんでも手放さねェよ。なァ新八?」
「そうです。大事な大事な娘です。」
「………ぎ…ちゃ…新八!!」
いつからここに…!!
「大切な人を巻き込まないために?ふざけんな。俺ァこいつのために面倒に巻き込まれるってんなら喜んで巻き込まれてやる。」
「何を…そんなキレイ事を」
「キレイ事なんかじゃねェ。家族のためにやっかい事抱えてやんのなんてあたりめーだろーが」
『家族』
銀ちゃん
私ここに居ていいの……?
私は…
ここに居たい……
「神楽は行くって言ってるんだ。決断を揺るがすようなこと言うな」
兄ちゃんは私の腕をひっぱった。すごい力で…
「…兄ちゃん…ごめんなさい…」
「神楽…何を…」
「私の家族はここに居るの…。」
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