短編小説
□家族
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「銀さん…。どう思いますか」
「あ?何が。主語を言え主語を。」
「……お兄さんですよ。神楽ちゃんの」
「…………。」
「連れていくつもり……なんでしょうか…」
「…………さぁな。」
「…………兄妹ってあんなカンジなのかな…。あんな神楽ちゃん見たことない……」
「…………二人の間に何があったかなんぞ知らねェし?首突っ込むようなマネはしねェよ。」
「銀さ…」
「だけどよォ………たとえ血の繋がりがなくたってあいつを容易く渡すような事はしねぇよ。あいつはウチ(万事屋)にとってなくてはならない存在だろ。俺達が一番分かってるだろ…んな事。」
「家族だろ?」
「…銀さん……」
…………………………
「返事はすぐにとは言わない。」
「…………。」
「自分の事だけじゃなく…周りの人のことも考えるんだな。大切な人を失う事に比べたら容易いだろ?今言ったことは」
「…………。」
「じゃ…また」
銀ちゃん…私どうすれば良いネ
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