短編小説

□家族
1ページ/8ページ

銀ちゃんに起こされて。布団剥ぎとられて。




起きたら新八の作ったごはんが並べられていて…





そんな…






いつもと同じ朝――








になるはずだった。







「神楽ぁ起きろ。」



「ん゙……。」




「起きろ」




いつもの銀ちゃんの声と違う気がして…






「……どしたアルか…」







「客だ」






「誰ヨこんな朝っぱらから…」







銀ちゃんは何も言わなかった。私は何だか嫌な予感がした。






リビングに行きその姿を見て私は息を飲んだ。







「……………」







私と同じ色をした髪を一つに結い…







透ける様な肌をした








私と同じチャイナ服を着て…同じ傘を持った男…







「兄ちゃ………」






「久しぶり。神楽」






声は…いつかの声よりも太く,低くなっていた。






なんで






なんで?







なんでここにいるの?







兄ちゃん…








.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ