Novel 1
□ココロノ世界
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「シェイドはあたしのこと好きなの?」
「ああ」
「なんで、なんであたしのことが好きなの?」
目の前で泣き崩れる彼女に何を言えばいいのだろうか
ファインは自分の世界を持っている
自分を信じて、自分だけの世界で生きている・・・
誰も入れないファインの世界
その世界に俺の居場所をつくらなくては、ファインは壊れてしまう
「最初は、うるさいやつだと思っていた」
「うん、なんとなく分かってた」
「でも、お前と一緒にいると今までのモノクロの世界に色がついていった」
「どういう意味」
遠まわしな言い方では、ファインの世界の中心に生きているファインには伝わらない
純粋に素直な言葉しか受け入れない。
でも今の俺には純粋な言葉が言えなくて、それなのにお前を欲しいと思っている俺はかなりの変わり者なのかもしれない
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