Novel 1

□大人のキス
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「ファイン。こっちに顔を向けてくれないか」





少し顔が赤いファインが、幸せそうな顔をして俺の言うとおりに顔を向けた。




ファインの目に、俺の手を当てる。





ファインの顔は、俺の手で全部隠れてしまいそうなほど小さかった。




そっと、顔を近づける。





そしてお互いの唇が触れ合った。










少しの間だけ・・・









俺は、心の中で一言つぶやいてファインと触れるだけのキスをした。



唇を離して、教室を見渡す。





誰も、俺たちの行動に気づいてなかった。






「シェイド!」













俺の手を両手で自分の目から離す。



その顔は、さっきより顔を真っ赤にして口をへの字に曲げていた。







思わずその顔に噴出した。












「なんで、わりゃうの〜!」









恥ずかしすぎて、うまく舌が回ってない。

小さな子供のようにほっぺたを膨らました。






「悪かったって!ファイン、さっきのプリントわかったか?今日中にやらないと、宿題だぞ。」






笑うのをこらえ、ファインのご機嫌をとる。



なんだか、拗ねているファインにネコ耳としっぽが見えたのは気のせいだろうか・・・。






「えっ・・・うっそーーーー!!!あと、1分ぐらしいかないーーーー!!」





あわあわと、いいながらファインは自分の机に戻りのこりのプリントに目を通した。






目がグルグルと回っている。





あの目、絶対にわかってないな・・・






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