Novel 1
□伝わらない感情は、苦しいだけ
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ある日、大臣の罠でふたご姫はかざぐるまの国にある森にいったのを、偶然知った俺は
二人を助けに行った。
俺が駆けつけたときには、二人はあと一歩で崖に落ちるところまで大臣の手下に追い詰められていた。
「早く、プロミネンスの力を渡すんだ。」
大臣の部下がじりじりと二人に近寄る。ポケットから鞭を取り出す。
「きゃああああ!!!」
ついに、二人が崖から落ちた。鞭を取り出しレインを助ける。
ファインはかなり下に落ちて、崖をつかんでぶら下がっていた。
大臣の部下たちは、俺が来たせいかこの場にはいなかった。
ファインを見下ろす。
かなり、苦しそうな顔でぶら下がっている。
鞭をとり、ファインの体をつかむ。そして、思いっきし体を振り上げた。
ポスッと俺の腕の中に落ちる。
すっげぇ、軽い身体・・・
「あ、あの!エクリプス!」
顔を真っ赤にしながら、手をばたつかせているコイツを見て
思わずため息をつく。
「プリンセス、ファイ〜ン!レイ〜ン!」
ブライトが来る。本能的に察知した。アイツはコイツのことが好きだ。
姫様抱っこなんてしてるとまた、厄介なことになるだろう。
ファインを降ろし、レジーナを呼ぶ。けっこう、遠くで待たせているから
ここまで来るのに、時間がかかるだろう。
「ブライト様〜〜〜〜!!」
いつもより、甲高いレインの声がこだまするように響いた。
もう、ブライトが来たのか。
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