Novel 1

□木の葉は舞う
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「そうだ!」





不安定な枝を揺らしながら、ファインはポケットからハンカチを取り出し

その中から、クッキーを取る。





「これ、あげるから・・・おいで・・・」





子猫を脅かさないように小声でクッキーを子猫に見せる。

子猫はスンスンとにおいをたしかめ、クッキーにかぶりつく。





「よし!そのまま、こっちにおいで」





クッキーを食べるために、近づいてきた子猫を抱きしめる。

子猫は、クッキーをあげたためか擦り寄ってくる。





「よし、よし。これで、降りるだけ・・・」





猫を片手に持ちかえ、後ろを向く。

枝が、ミシミシと音を立ててなっていたことにファインは気づいていなかった。





ボキッ・・・!!





鈍い音が森中に響き渡る。



「ウソ!うわぁぁぁぁ・・・!!」



とっさに猫を抱きしめ息を呑んだ。

怖い・・・!!でも、この子を守らなきゃ!



目を強くつぶって、流れる風景を見ないようにする。





















ポスッ・・・





















ゆっくり、目を開けるとそこには、すこし顔の赤い顔のファンゴがいた。





「ファ・・ンゴ・・・?」





姫様抱っこという状態で、助けてもらったのだ。





目が合った。お互いの目に二人の姿が映し出される。




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