Novel 1

□木の葉は舞う
3ページ/6ページ



ファインが登った木は、幹が太い割には上のほうの枝は比べ物がないくらい細かった.



ファインが枝の上を、ゆっくり歩みを進める。

バサバサっと木の葉が下に流れ落ちた。





「もうちょっと、もうちょっとだから・・・・」





ファインの手を伸ばした先には、真っ白な白い毛の子猫がいた.

手が自分に近づきそうになると子猫は、一歩ずつ下がる。





「怯えないで・・・大丈夫だから・・・」





ファインは、息を呑んだ。

これ以上は先にいけない・・・。



「にゃーあ!!」



子猫は、奇声を上げながら上の枝に飛び乗った。

ファインの目に涙が浮かんできた。





「大丈夫だから・・・。」







.
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ