Novel 1
□シェイド君とファイン
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あ〜あ、私・・・失恋か・・・
私には、一生シェイド君をこんな顔にさせることはできないと思う・・・
「ねぇ!シェイド君!ここの、整理はいいからファインのところに行って来なよ。
ほら、ファインがドアの前で待ってるよ。」
「すまない。」
そう、一言言い残してファインの元に走っていった。
ファインって言葉は、彼にとっては魔法の言葉だね・・・。
二人の様子を二階の手すりからのぞく。
すっごい、二人とも幸せそうな顔。
目にたまった涙が本の上に落ちる。
ニコッと笑い、涙をぬぐう。
「あの、笑顔ならファインのこと好きになれそう。」
そういって、私は涙で濡れた本を本棚の置くにしまいこんだ。
END