Novel 1
□砂糖みたいな甘い時
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「庭園でお待ちになっております。」
「ほんと!!じゃあ、あたし行って来るね!!」
白いワンピースと赤い長髪が、ヒラヒラとなびく。
ファインは、光のように走って消えた。
「本当に・・・ファインはシェイドのこと好きなのね・・・」
ポツリとレインが呟く。それを聞いたメイドは優しく微笑む。
レインは紅茶を喉に流し込み、音を立てて立ち上がる。
「さぁ〜!プーモ!私たちは宝石の国に行きましょ!
ブライト様〜待っててくださ〜い!!」
プーモの手を掴み、レインは目をハートマークにして走り去っていった。
メイドは、ファインとレインの飲みかけの紅茶を片付けながら
「本当に、大人になられたのですね。ファイン様もレイン様も・・・」
嬉しそうにメイドは、ティーカップの乗ったお盆を持って部屋から出て行った。
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