Novel 1
□砂糖みたいな甘い時
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その苛立ちを、収めようとまだ紅茶が残っているティーポットを
ファインと自分のカップに注ぐ。
「だって・・・。気になるんだもん・・・」
レインの態度に照れたように拗ねる。
暖かい紅茶が心地よく、手の体温と同化する。
「まぁまぁ、お二人とも。落ち着くでプモ」
プーモが苦笑いで二人を落ち着かせる。
レインは、むすっとした顔でプーモとファインを見つめる。
小さな足音が少しずつ近づいてくる。
ファインが慌てて、イスから立ち上がり足音がするほうに顔を向ける。
足跡の主は、お日様の国に従えているメイドだった。
「ファイン様。プリンスシェイド様が・・・」
「シェイドが!!?今、どこに!?」
ファインの顔は輝いていた。
さらに、レインの顔がム〜とした顔になる。
プーモの苦笑いは、どんどん引きつる。
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