Novel 1
□たとえばのお話
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ひとまず自分の部屋に戻り普段着に戻る
「やっぱり、これが一番落ち着く・・・」
おっさんくさいことをいいながら、部屋を出る。
そして、一気に庭園への道を走り抜ける。
今日は、パーティがあるせいか兵士やメイドは1人もいなかった。
エレベーターを降り、庭園へ向かう。
扉が開くと、そこには見とれるほど美しい星空が広がっていた。
ぐっと、体を伸ばし首を左右に曲げるとポキポキッと首の骨がなる。
「おっ、あった、あった。」
庭園には似合わない、葉っぱが生い茂ったひときわ大きな木に歩み進める。
昔に、レインと一緒に埋めたタネが大きくなり、この木になったのだ。
木にもたれかかり、目を閉じる。
今ごろ、レインはプリンセスブライトと一緒に踊っているんだろうな・・・
ぼっーとしながら、体からハートマークを飛ばしながら踊っているレインが頭に浮かぶ。
「まぁ、俺はパーティなんか興味ないんだけど」
多分、他人からみたら俺は痛い子に見えたと思う。そう思いながら
腕をくみ木に寄りかかって、静かに目をつぶりなおす。
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